現代人が悩む2つの耳の病気「耳鳴り」と「突発性難聴」を詳しく解説!

多くの現代人が悩む耳の病気として、「耳鳴り」と「突発性難聴」があります。どちらも発症すると生命の危険を伴うような病気ではありませんが、発症した方にとっては、長く付き合うことになることもある厄介な病気です。耳の病気は本人以外の方は理解できない面もありますが、病気を発症した方は不便を感じています。今回は、耳鳴りと突発性難聴についてやさしく解説します。

1. 耳鳴り・突発性難聴はどんな症状

車の騒音や飛行機にカラスの鳴き声まで、さまざまな音があふれる現代社会では、耳の病気や異常に悩んでいる方が多数います。そんな病気の一つが耳鳴りです。

ジーンというような音が24時間耳の中で鳴り続けます。個人差がありますが、全く気にならない方から耳鳴りで睡眠障害を起こす方もいます。 もう一つの耳の病気が突発性難聴です。ある日突然、片方の耳が聞こえなくなります。有名なミュージシャンが突発性難聴を発症して、コンサートが中止になったこともあります。どちらの病気も発症すると完治が難しい面もある厄介な耳の病気です。以下で、それぞれの病気を詳しく解説します。

2. 耳鳴り

耳鳴りは本人にだけしか聞こえない「ジーン」「キーン」などの音で、一日中鳴り続きます。耳鳴りは健康な人もみられる耳の症状の一つです。また、耳鳴りに悩む方々は全人口の10%~20%といわれています。65歳以上になると聴力の低下と共に約30%の方は耳鳴りの症状を感じているといわれています。 耳鳴りが起こる原因はいろいろあり、疾患(突発性難聴・メニエール病・聴神経腫瘍・中耳炎など)による場合だけではありません。加齢や騒音に曝され続ける場合や、疲労・けいれん・ストレス・睡眠不足などが原因して耳鳴りが発症することもあるでしょう。しかし、耳鳴りが原因して痛みを感じる、耳鳴りがうるさ過ぎて耐えられないなど、耳鳴りが原因して生命の危険を伴うような事態にならないだけに、不快を感じつつ、多少軽視する傾向にあります。

2-1. 耳鳴りの治療と対策

耳鳴りが起こる原因がさまざまなことから、病気が原因していると推測できれば、病気が完治すれば耳鳴りも治まるはずです。ところが病気が治り、耳鳴りが治まる場合もあれば、耳鳴りが鳴り続けるケースもあります。現在のところ、耳鳴りの原因を特定することはかなり難しいようです。いろいろな治療方法が行われますが、確実に耳鳴りが消える治療法はないようです。 それでも、どうしても耳鳴りが気になる方は、耳鳴りを予防するために十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事をして、全身を健やかに保つことを心がけましょう。また、イヤホンで大きな音楽などを聞き続けないことも大切です。

3. 突発性難聴

ある日突然片方の耳が聞こえなくなるのが突発性難聴です。朝起きたら片方の耳が聞こえなくなっていたなどの症例をよく聞きます。音をうまく感じ取れない感音性難聴で、突発性難聴も原因がはっきりと特定されておらず、治療が難しい耳の病気です。 突発性難聴はほとんどの場合、片方の耳に発症します。突発性難聴が発症したら至急治療を受けなければ治りにくくなるのです。とくに48時間以内に治療を始めることがすすめられています。治療開始時期が遅くなればなるほど、治癒する確率が低くなるのです。 あくまで、一般的な傾向ですが突発性難聴を発症すると、その約1/3が完治し、1/3が完治せず改善の段階で固定し、残る1/3は治療効果が全く現れないそうです。

3-1. 突発性難聴の原因

耳で聞いた音を、脳に伝える役割をしている有毛細胞が原因不明の要因で傷つき、壊れると突発性難聴が発症します。原因として、有毛細胞に血液を送っている血管の障害や、ウイルス感染と推測されていますが、特定されていません。

3-2. 突発性難聴の治療法

突発性難聴がなぜ発症するの、詳しい原因は特定されていません。しかし、発症した人の多くが、発症前に何らかのストレスを感じていたことが多く、ストレスが突発性難聴発症に影響していると考えられています。ストレスとうまく付き合う方法なども大切です。
日本で突発性難聴を発症する人は年間で3万人から4万人といわれ、人口1万人で約3人の割合で発症しています。なお、この割合は近年増加傾向です。発症する年齢層も子どもから高齢者まであらゆる年代で発症しており、働き盛りの40代~60代の発症例が多くみられます。

4.東洋医学で診る耳鳴り・難聴

耳鳴りと難聴は同時に出現することも多く、同じ原因で起こるとされています。
タイプが多くすべてはご紹介できませんがあなたの症状や原因に当てはまるものはありませんか?

肝火上炎タイプ

(症状)突然起こる耳鳴り・難聴。耳鳴りは音が大きく強い。耳の張ったような痛みを伴い耳閉感が強い。ストレスや精神的緊張により悪化する。

(他の症状)胸や脇の灼熱感・張った痛み。口が苦い、イライラ感、めまい、不眠、便秘など

(原因)長い間ストレスや抑うつ感を感じ続けたり、突然に強い精神的刺激を受けたり、血の不足のため「肝」が滋養されず鬱々し、熱を持つことで耳を塞いでしまい耳鳴り・難聴が起こる

気滞血瘀タイプ

(症状)突然起こる耳鳴り・難聴。耳の固定性の刺すような痛みを伴う事もある。

(他の症状)耳閉感、頭のふらつき、頭痛、唇が紫暗色、喉が渇くが飲みたくないなど

(原因)長期にわたってストレスを感じ続けたり、精神的な抑うつが続いたり、突然に強い精神的ショックを受けたり、血の不足などにより鬱々すると血の運行も緩慢となり瘀血(ドロドロ血)が生じたり、外傷や手術によって生じた瘀血が耳を阻滞させ耳鳴り・難聴が起こる

肝陽上亢タイプ

(症状)次第に聴力が減退する。耳鳴りは日によって強さが変わる。耳や頭の張ったような痛みを伴う。ストレスや精神的緊張で悪化する。

(他の症状)すぐ怒る、顔面紅潮、イライラ感、口が苦い、手足のほてり、不眠、夢を多く見る、腰や膝が怠いなど

(原因)エネルギーや血の不足、熱病による体内の血や水の減少、考え過ぎ、飲酒過度などにより体内の水分が減少しその影響で熱がのぼり耳鳴り・難聴が起こる

腎陽虚タイプ

(症状)次第に聴力が減退する。音の小さい耳鳴り。

(他の症状)寒がる、手足の冷え、未消化の下痢、朝方の下痢、顔色が白い、倦怠感、腰や膝が怠いなど

(原因)高齢のためのエネルギー不足、SEXのやり過ぎ、生きる為のエネルギーを生み出す力・貯める力の不足により耳の栄養不足が起こり耳鳴り・難聴が起こる

脾気虚タイプ

(症状)耳鳴り。難聴が肉体的疲労によって出現・悪化する。

(他の症状)疲労感、無力感、元気がない、食欲不振、食後お腹が張るなど

(原因)飲食の不摂生、考え過ぎ、疲労や過労によって「脾」が弱ると栄養が昇らなくなり耳が栄養されなくなり耳鳴り・難聴が起こる

 

他にもタイプはあります。耳鳴り・難聴といっても東洋医学では様々なタイプがあります。原因や身体の中で起こっている不調の原因が違うため施術内容もそれぞれ異なります。

当院では耳鳴り・難聴にはこのツボという決まった施術ではなく原因の違いや身体の中で起こっている不調、その日の体調に合わせ施術内容を変えてあなたに合った最適の施術を行います。

5. まとめ

最大日本人の20%が悩んでいるという耳鳴りは、一日中止まらないだけに発症した本人にとって厄介な病気です。耳鳴りを遠ざけるためには、正しい生活を心がけ、症状が改善する努力をするとともに慣れることも必要です。また、ある日突然耳が聞こえにくくなる突発性難聴は早期治療が必要です。治療開始が早ければ早いほど改善する確率が高くなります。

「はり・きゅう たかこの鍼」は、兵庫県宝塚市にあります。JR中山寺駅から徒歩1分と駅に近い鍼灸院です。常に、身体を根本から改善する鍼灸施術を心がけております。
昔から鍼灸施術は耳の症状だけでなく、その原因の身体の中の不調に効果が高いといわれています。当院は患者様の体調を理解し、体調にあわせた最善のオーダーメイド型鍼灸治療を心がけております。 当院は女性鍼灸師です。女性ならではの細かい気配を心がけ、患者様に満足いただける施術をおこない、ご好評をいただいております。辛いお悩みに困っておられる方は、ぜひ当医院へお越しください。