変形性膝関節症（膝関節痛）

変形性膝関節症(膝関節痛)とは？その症状と治療法について解説！

最近膝が痛いと感じることはありませんか。とくに中高年になると膝の痛みを感じる人がだんだん増えていきます。そのため、年のせいかなと思い、治療せずにそのまま放置する人も多いかもしれません。しかし実際は、膝の痛みのほとんどが、変形性膝関節症(膝関節痛)が原因です。その場合、症状に合わせて早めに治療することが必要です。そこで今回は、変形性膝関節症(関節痛)とはどんな病気なのか、治療法を含めて解説します。

1. 変形性膝関節症(膝関節痛)とはどんな病気?

変形性関節症(膝関節痛)とは関節のクッションである軟骨がすり減って、痛みを感じる病気のことです。加齢や筋肉量の低下などにより、骨がすり減ってしまうことが主な原因です。

軟骨が減ってしまった分、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなり、内側の骨が現れます。骨自体が変形してしまうこともあります。そして液体が分泌され、膝に水がたまってしまうのです。関節を覆っている繊維膜の内側に、炎症が起こることが原因となっています。

2. 変形性膝関節症の段階別の症状

変形性膝関節症(膝関節痛)は少しずつ症状が重くなっていきます。変形性膝関節症には大きく分けて3つの段階があります。

2-1. 変形性膝関節症の初期症状

初期症状として朝起きて体を動かし始めた時、膝のこわばりを感じることが特徴的です。少し休んでから起きて歩き出そうとした時、なんとなく膝が重くて動かしにくい。

また説明しにくいはっきり分からないような鈍い痛みを感じることもあります。しかし、しばらく動いていると、自然と痛みが治まります。そのため、あまり気にしない人も多いのが現状です。それでももう少し症状が進んでしまうと、急に方向転換して動いた時などに痛みを感じることがあります。

2-2. 変形性膝関節症の中期症状

変形性膝関節症の中期になると症状はもっと悪化します。以前はしばらく休んでいたら膝の痛みが治まっていたかもしれません。しかしそれがなかなか消えなくなるのです。階段の昇り降りや正座する動きなど膝の痛みがつらくて難しいこともあります。膝が腫れてしまい、熱くなることがあります。関節の内部の炎症が進むためです。 膝の関節液の分泌量が増えるため、膝の変形が進んでしまいます。関節同士がぶつかって擦り減るため、歩くと少しきしむような音もする危険性があります。

2-3. 変形性膝関節症の末期症状

骨と骨が直接ぶつかるようになります。これが変形性膝関節症の末期症状です。関節の軟骨がほとんどなくなるからです。この状態になってしまうと、日常生活にも支障をきたしてしまいます。今までできていたことができなくなってしまうことが多くなるでしょう。たとえば、歩いたりしゃがんだりすることも難しくなります。そのため、精神的なストレスが大きくなってしまい、落ち込んでしまうかもしれません。こうなってしまう前に早期の治療が大切です。

3. 鍼灸治療がおすすめの理由

変形性膝関節症(膝関節痛)の治療には鍼灸治療がおすすめです。その主な理由は2つあります。

3-1. 痛みの緩和や可動域の向上に繋がるから

変形性膝関節症の患者に鍼を刺した場合と刺さない場合が比較して実験されました。その結果、鍼を刺したグループの方が、膝の動きや痛みに対して高い治療効果出ました。そもそも、変形性膝関節症の基本的な治療は運動をすることです。運動を通して膝の周りの筋肉を鍛えることで、膝の安定性を高めることにつながります。 しかし膝が痛むと運動する機会自体が減ってしまい、膝が動かなくなり可動域がさらに狭まってしまいます。そこで、鍼灸治療によって膝の痛みを緩和できるのです。そのため患者は毎日の生活での膝の可動域が向上し、運動療法にも積極的に取り組めるようになります。

3-2. 筋肉の緊張を緩和させるから

鍼灸には筋肉の緊張を和らげる働きがあります。人間が持つ傷の修復作用を利用するからです。人間の身体は傷を負うと血液循環が促進されます。鍼灸治療では鍼やお灸を使用して、あえて小さな細な傷を作り出します。そうすることで、血液循環を促し酸素や栄養素を体の隅々までめぐるのです。その結果、筋肉の緊張が緩和されます。とくに変形性膝関節症に対しては、膝の痛みや筋肉が緊張している場所に鍼や灸を施すと効果的です。

4. まとめ