股関節炎

股関節炎は鍼灸で治せる？原因や考えられる病気、治療法について解説

股関節は、体重を支え、座る・立つ・歩くなど、さまざまな動作を行う上で非常に重要な関節です。自由度が高くて複雑な動きも可能な股関節は、周囲の筋肉が硬くなったり歪みが起こったりすると、痛みを感じやすく、日常生活に支障をきたしてしまいます。股関節が痛む場合、股関節だけ治療するのではなく、身体全体の歪みや不調をチェックし、根本治療を行うことが大切です。ここでは、股関節が痛む原因や考えられる病気、治療法について解説します。

1. 股関節炎が起こる原因

股関節が痛む原因には、さまざまなものがあります。考えられる主な原因は以下の通りです。

1-1. 筋肉由来のもの

股関節は、骨盤の骨と太ももの骨の大きく分けて2つの骨を繋ぐ関節です。

前後左右に動かせる自由度の高い関節のため、腰回りやお尻回りの筋肉が凝り固まってしまうと、柔軟性の低下や血行不良から痛みを感じる場合があります。

1-2. 骨盤の歪み

身体の歪みが原因になっていることもあります。猫背や反り腰などの悪い姿勢を日常的に続けると、身体のバランスを取ろうと骨盤が歪んでいきます。骨盤が歪むと、骨盤周りの血行が悪くなったり、老廃物が溜まったりして、股関節の痛みに繋がる場合があるでしょう。

1-3. 成長によるもの

子どもが股関節の痛みを訴える場合、成長によるものの可能性もあります。幼児期～学童期の子どもで、とくに男児に多い傾向はありますが、はっきりとした原因は分かっていません。ほとんどの場合は、一過性の症状であり、経過観察のみで自然治癒します。

1-4. 過度な運動

過度な運動にも注意が必要です。長時間のランニングや、サッカーやラグビーなど、股関節周りに負担が掛かるスポーツは、練習のしすぎで股関節が痛むこともあります。運動の前後にストレッチをすることも大切です。逆に、運動不足でも股関節周りの筋力が衰えてしまい、股関節の安定性が低下し痛みやすくなってしまうこともあるため、適度な運動を心掛けましょう。

1-5. 体重の増加

股関節には、体重を支える役割もあるため、体重が重いと、股関節への負担が大きくなります。結果的に股関節の痛みに繋がってしまうこともあるため、適度な運動や食生活の見直しなどを行い、過度な体重増加には注意しましょう。

2. 股関節の痛みで考えられる病気

股関節が痛む場合、何らかの病気が隠れている可能性もあります。多いのは次のような病気です。

2-1. 変形性股関節症

股関節は、骨盤にある臼蓋と大腿骨頭から作られていますが、この2つの接合部分にある関節軟骨が損傷することによって起きる病気です。関節の老化による場合が多く、中高年期の女性に多く見られます。

初期症状としては、長時間の歩行や階段の昇り降りなどで痛みを感じます。少し休むと楽になりますが、症状が悪化してくると、安静時にも痛むのが特徴です。

2-2. リウマチ性股関節症

リウマチとは、自分の身体を自分自身が攻撃してしまう自己免疫疾患で、リウマチ性股関節症もその1種です。関節の内側には、関節液を作る滑膜と呼ばれる組織があり、この滑膜を免疫細胞が誤って攻撃することで股関節内に炎症が起きます。起床時に痛みがある他、手指の関節が痛む、全身の倦怠感がある場合なども注意が必要です。

2-3. 股関節炎

股関節炎には、いくつか種類があり、多いのは「単純性股関節炎」と「化膿性股関節炎」です。「単純性股関節炎」は、3～8歳ごろに発症することが多く、はっきりとした発症原因は未だに分かっていません。ほとんどの場合、治療は不要で自然治癒していきます。 「化膿性股関節炎」は黄色ブドウ球菌や結核、淋菌、梅毒などの感染症が波及することで、股関節内に炎症が生じるものです。主に新生児～乳児期や、免疫力が低い低出生体重児に多く見られますが、成人でも病気や薬の服用により発症することもあります。

2-4. 大腿骨頭壊死

足の付け根には「大腿骨頭」と呼ばれる骨があり、何らかの原因でこの大腿骨頭への血流が滞り、骨が壊死してしまう病気です。アルコールの過剰摂取やステロイドの服用が関係していると言われていますが、詳しい原因は分かっておらず、難病指定されています。症状が急速に進むのが特徴で、痛みが急速にひどくなる場合には、注意が必要です。

3. 当院の股関節炎の治療方法

通常、股関節の痛みで病院を受診する場合、股関節の治療のみ行うのが一般的です。しかし、当院では身体全体から原因となるポイントを探すのが特徴です。
腰が原因なのか？冷えからきているのか？老廃物が溜まっているのか？など様々な観点から判断し施術を行います。
あなたの原因に合わせ根本からの改善を目指します。

4. まとめ