2023年05月19日

「うつ病」と「自律神経失調症」の違い!

鍼灸療法が与える影響を解説!

「うつ病」と「自律神経失調症」は、近年急速に増加している精神・神経疾患の一つです。うつ病は世界中で罹患している方がおり、自律神経失調症も若い世代を中心に増加しています。これらの疾患に対して、近年注目されているのが鍼灸療法です。そこで今回は、「うつ病」と「自律神経失調症」の違いや鍼灸療法が与える影響についてご紹介します。

1. 「うつ病」とは何か?

「うつ病」とは、気分障害の一種であり、悲しみや無力感、劣等感などの感情的な症状とともに、身体的な症状も現れる疾患です。主にストレスや精神的な負荷、遺伝的な要因、生活環境の変化などが原因とされています。具体的には、「うつ病」として以下のような症状が見られます。

・ 気分の低下や無気力感、喜びや興味を感じない、自己否定感
・ 疲れや倦怠感、睡眠障害や食欲減退
・ 集中力や判断力の低下、自己嫌悪や自殺願望

これらの症状が、日常生活に支障をきたし、2週間以上続く場合に「うつ病」と診断されます。また、一度発症すると再発しやすく、重度化することもあるのです。「うつ病」には、心療内科や精神科での薬物療法や心理療法が一般的に用いられますが、最近では鍼灸療法を含む代替療法も注目されています。

2. 「うつ病」と「自律神経失調症」の違い

「うつ病」と「自律神経失調症」は、両方とも心身症の一種であり、症状には重なる部分がありますが、それぞれ異なる疾患です。「うつ病」は、主に気分障害の一種であり、悲しみや無力感、劣等感などの感情的な症状とともに、身体的な症状も現れます。一方「自律神経失調症」は、自律神経系の異常によって引き起こされる疾患であり、症状には頭痛やめまい、動悸などがあります。

さらに「自律神経失調症」は、ストレスや過労、睡眠不足や食生活の乱れなどの生活環境の変化によって引き起こされることが多いものです。治療には生活習慣の改善やストレス解消法が有効となります。一方で「うつ病」は、ストレスや遺伝的な要因などによって引き起こされ、治療には心理療法や薬物療法などが一般的に用いられます。両疾患は、ストレスによって引き起こされることがあるため、症状に重なる部分も少なくありません。しかし、症状が異なるため、正しい診断を受けて適切な治療を受けることが重要です。

3. 鍼灸療法を取り入れた治療のメリット

うつ病に対する鍼灸療法は、心身のバランスを整えることで、うつ病の症状を軽減する効果が期待されます。うつ病に対する鍼灸療法を取り入れた治療のメリットは、主に以下の5つです。

3-1. 抗うつ薬に対する代替療法として

鍼灸療法は、薬物療法に代わる治療法として注目されています。うつ病の治療には、抗うつ薬が一般的に使用されますが、薬剤による副作用や依存性が問題視されることがあるでしょう。鍼灸療法は、副作用が少なく、依存性がないため、抗うつ薬に対する代替療法として期待されます。

3-2. 自律神経のバランスを整える

鍼灸療法は自律神経のバランスが整うのもメリットの一つです。うつ病の原因の一つとされる自律神経の失調を改善することで、うつ病の症状の緩和に繋がります。具体的には、交感神経と副交感神経のバランスを整え、緊張を緩和します。

3-3. ストレスの軽減

鍼灸療法によって、ストレスを軽減できます。ストレスは、うつ病の原因の一つとされており、ストレスの軽減によって、うつ病の症状の改善が期待されます。

3-4. 気持ちの安定

鍼灸療法は、気持ちの安定にも効果があります。うつ病は、気分の落ち込みや不安感などの精神的な問題が特徴であり、鍼灸療法によって、気持ちの安定を図れます。

3-5. 継続的な治療が可能

鍼灸療法は、継続的な治療が可能です。うつ病の治療には、薬物療法が必要な場合がありますが、薬物療法には、副作用や依存性があるため、継続的な治療が困難な場合があります。鍼灸療法は、副作用が少ないため、安心して継続的な治療ができるとされています。ただし、鍼灸療法を受ける際には、担当の鍼灸師との信頼関係を築くことが大切です。継続的な治療を行うためには、患者自身も積極的に治療に取り組むことが必要です。鍼灸師とのコミュニケーションを大切にし、継続的な治療ができるように努めましょう。

4. まとめ

うつ病と自律神経失調症は、原因や症状に違いがありますが、鍼灸療法は両方の疾患に対して効果があるとされています。うつ病に対しては、鍼灸療法が抗うつ薬と同等の効果があるという研究結果もあります。また、自律神経失調症に対しては、鍼灸療法が自律神経のバランスを整え、ストレスに対する抵抗力を高める効果にも期待できます。鍼灸療法は、薬物療法と比べて副作用が少なく、継続的な治療が可能であるというメリットがあります。しかし、鍼灸療法を受ける際には、担当の鍼灸師との信頼関係を築くことが重要であり、患者自身も積極的に治療に取り組むことが必要です。

総じて、鍼灸療法は、うつ病や自律神経失調症に対して有効な治療法であり、今後も注目されることでしょう。しかし、治療法については個人差があるため、医師や鍼灸師とよく相談し、自身に合った治療法を選ぶようにしましょう。

「はり・きゅう たかこの鍼」は、女性鍼灸師ならではの寄り添い型施術が特徴の鍼灸院です。うつの症状と自律神経には関係がありますので、自律神経の乱れを正すことのできる鍼灸療法をお試しください。症状にお悩みの方からのお問い合わせをお待ちしております。