2023年05月20日

自律神経失調が引き起こす悪化を鍼灸で予防!

方法についてご紹介

自律神経は、私たちが意識的に操作できない自動的な神経系のことを指します。ストレスや疲れ、食生活の乱れなどが原因で自律神経失調を引き起こし、さまざまな身体の不調が現れることがあります。自律神経失調が進行すると、悪化した症状に苦しむことも少なくありません。そこで今回は、自律神経失調が招く悪影響や鍼灸による自律神経失調の予防についてご紹介します。

1. 自律神経失調が招く悪影響とは何か?

自律神経失調が招く悪影響は、症状によって異なります。具体的には以下の5つです。

1-1. 神経症状の悪化

自律神経失調になると不安やうつ、イライラや神経質などの精神的な不調が現れます。交感神経が優位になると、緊張状態が続き、イライラしたり不安になったりするのです。副交感神経が優位になると、リラックス状態が続き、うつや自己嫌悪感が現れることがあります。自律神経失調によって、脳内物質のバランスが崩れることで、精神的な不調が現れることがあります。

1-2. 自律神経症状の悪化

自律神経失調になると、めまいや立ちくらみ、頭痛や息切れをはじめとする症状が出ます。ほかにも胃腸の不調や動悸、手足の冷えやしびれなども現れるでしょう。交感神経が優位になると、心拍数が上がり、血圧が上昇することで、頭痛やめまいが現れることがあります。副交感神経が優位になると、血圧が下がり、血行が悪くなることで、手足の冷えやしびれが現れることがあります。

1-3. 免疫機能の低下

自律神経が乱れることにより、免疫機能も低下し、体内の抵抗力が弱くなります。交感神経が優位になると、ストレスホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、免疫機能が低下するのです。副交感神経が優位になると、免疫力を高まりますが、長期的な副交感神経の優位は免疫機能を低下させることがあります。

1-4. 睡眠障害

自律神経が乱れることで睡眠にも影響を与えます。交感神経が優位になると、体が興奮状態になり、寝つきが悪くなります。また、交感神経が優位になると、夜中に目が覚めやすく、眠りが浅くなることがあるのです。副交感神経が優位になると、リラックス状態になりすぎて、逆に眠くなりすぎてしまうことがあります。自律神経失調によって、睡眠の質が低下し、日中の集中力や体力が低下することがあります。

1-5. 内臓機能の低下

自律神経が乱れると、内臓機能にも影響を与えます。交感神経が優位になると、消化器系や泌尿器系などの内臓機能が低下することがあるのです。また、副交感神経が優位になると、消化器系が過剰に働き、下痢や腹痛などの不快な症状が現れることがあります。

2. 悪化を放置するとどのような症状が現れるか?

自律神経失調が放置されると、主に以下の4つのような症状が現れることがあります。

2-1. 頭痛やめまい

自律神経失調で脳への血流量が減少することがあり、頭痛やめまいが起こることがあります。交感神経が過剰に刺激されると、血管が収縮し、脳に酸素や栄養が不足することが原因とされます。

2-2. 不眠や疲労感

自律神経失調は睡眠の質が低下を引き起こし、不眠症や疲労感が起こることがあります。また、交感神経が優位になると、身体が常に興奮状態になり、疲れやすくなることがあります。

2-3. 食欲不振や便秘

自律神経失調によって、消化器系の機能が低下することがあり、食欲不振や便秘が起こることがあります。また、副交感神経が優位になりすぎると、逆に下痢や腹痛が起こることがあります。

2-4. 自律神経失調症候群

自律神経失調が長期間放置されると、自律神経失調症候群という症状が現れることがあります。この症候群は、さまざまな症状が出現する病気で、めまいや頭痛、耳鳴りや動悸などが主な症状です。

3. 鍼灸で予防する自律神経失調の悪化

鍼灸は、自律神経のバランスを整え、自律神経失調の改善に効果があるとされています。具体的には、交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、身体全体の調子を整え、自律神経失調による悪化を予防できます。鍼灸の効果は、神経系やホルモン系に働きかけることで得られると考えられているのです。鍼灸によって刺激された神経は、脳に信号を送り、脳はそれに応じてホルモンの分泌や神経伝達物質の放出を促します。このような働きかけにより、自律神経のバランスが整います。

具体的には、交感神経が過剰に刺激されている場合には、副交感神経を刺激する鍼灸を行い、副交感神経を優位にすることで交感神経の過剰な刺激を抑えるのです。また、副交感神経が優位になっている場合には、交感神経を刺激する鍼灸を行い、交感神経の働きを促します。

さらに、鍼灸はストレスを緩和する効果もあります。ストレスは、交感神経を刺激し、自律神経失調を引き起こす原因の一つなのです。鍼灸によってストレスを緩和し、自律神経のバランスを整えることで、自律神経失調の悪化を予防できるでしょう。

以上のように、鍼灸によって自律神経のバランスを整え、自律神経失調の悪化を予防できます。しかし、自律神経失調には原因や症状によって、効果の出方が異なることがあります。必ずしも鍼灸が効果的であるとは限りませんので、専門家と相談した上で適切な治療方法を選ぶようにしましょう。

4. まとめ

自律神経失調が悪化すると、不眠や頭痛、めまい、不安やうつ病などの症状が現れることがあります。そこで、鍼灸を用いて自律神経のバランスを整えることで、自律神経失調の悪化を予防できます。鍼灸は交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があるほか、ストレスを緩和する効果もあります。ただし、効果には個人差があり、専門家と相談しながら適切な治療方法を選ぶようにしましょう。

「はり・きゅう たかこの鍼」は、鍼灸療法によりさまざまな症状の改善のサポートを行っております。自律神経の乱れに関しても、施術を行なうことで症状が繰り返されない状態にすることが可能です。自律神経系の症状が悪化する前に、お気軽にご相談ください。