2023年05月20日

東洋医学の本流・針灸が自律神経の不調に効く!

その理由を解説

多忙で複雑な現代社会に生きていると、過剰なストレスから自律神経の不調に悩む方が多くいます。身体のさまざまな部分に不調を感じる自律神経失調症です。内臓が不調になると消化不良や便秘や下痢を発症することがあり、不眠症を発症することもあります。また、不調は長期間続くのです。そんな自律神経の不調に針灸が効果あるといわれています。本記事で自律神経の不調に針灸が有効となる理由を詳しく解説します。

1. そもそも鍼灸とは

鍼灸(しんきゅう)は、今から数千年前に中国で誕生しました。歴史を誇る東洋医学のなかでも主流といえる治療法です。最近は、世界中が鍼灸を注目し、1997年に、NIH(アメリカ国立衛生研究所)から、鍼灸療法の病気に対する効果と、科学的根拠を認める見解が発表されました。また、WHO(世界保健機関)でも、さまざまな症状や疾患で鍼灸療法の効果や有効性を認めています。現在も、世界中の各国が鍼灸の人体に対するメカニズムを研究しています。

1-1. 鍼灸は身体全体を整える

東洋医学は身体に不調な部分があっても、全身の不調と捉え、一部でなく体全体を治す治療法です。針灸もこの考え方から、人体に約361あるといわれる経穴(ツボ)を、鍼(はり)や灸(きゅう)で刺激し、本来人間が持っている自然治癒力を高め、不調を改善する治療法です。

1-2. 鍼灸は鍼(はり)と灸(きゅう)

鍼灸と一括りで表現しますが、厳密にいえば鍼灸は鍼(はり)と、灸(きゅう)の2種類の治療方法です。患者の症状や体質に合わせて鍼治療のみか、鍼と灸両方を施術するか、鍼灸師が治療方法を決めます。日本の一般的な鍼治療では、直径0.12~0.18mm程度の極めて細いステンレス製の鍼を使うのです。その鍼をツボに数ミリ刺します。鍼は痛みを感じることはほとんどありません。鍼を刺すことで不調の部分をやさしく刺激し、活性化を図ります。

灸による治療は米粒の半分ほどの小さな艾(もぐさ)を使用して、ツボに直接すえていく方法と、皮膚と灸の間に特殊な紙を敷いて灸をすえる方法があります。どちらも火傷や痕になることはありません。さらに、鍼の先にそら豆ほどの大きさのもぐさを取り付け、点火する灸頭鍼(きゅうとうしん)という治療方法もあります。

2. 自律神経の仕組み

自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は主に昼などの活動中や、緊張しているときや、ストレスを感じるときに活発に働きます。副交感神経は、主に休息しているときや、睡眠しているときなど、リラックス時に働く神経です。

交感神経と副交感神経は対をなしていて、相互にバランスよく影響し合いながら働きます。活発に活動している時間帯や、ストレスを感じたときは交感神経が優位になり、リラックスできる環境で、精神状態が落ち着いてくると副交感神経が優位に働きます。

2-1. 自律神経失調症

自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れたときや、相互がよい関係のまま機能しなくなったときに発症します。頭痛やめまいになどから倦怠感など、個々の人々により症状はさまざまですが、いろいろな不調を発症させます。

2-2. 生活環境のストレスで発症することも

自律神経失調症を発症する原因として考えられる重要な原因が、日常生活の過剰なストレスです。また、ストレス発症の要因として患者の性格も関係し、几帳面すぎや潔癖症に、過度な心配性などは自律神経の不調を発症しやすいようです。

3. 自律神経の不調に鍼灸治療が効果

自律神経失調症にともなう身体の不調は広範囲に及びます。立ち眩み・めまい・耳鳴り・偏頭痛・息切れ・動悸・ほてり・のぼせ・不眠など上半身の不調から、便秘・下痢・生理不順・頻尿など下半身の不調に、慢性的な倦怠感までです。体各所に数多くの不調が現れます。

また、精神症状にも悪影響がおよび、安定した平穏な精神状態が保てず、不安感・イライラ・疎外感・落ち込み・憂鬱(ゆううつ)などに陥りがちです。また、喜怒哀楽が激しくなり、すぐに怒ったり、泣いたりして感情のコントロールが難しくなります。

3-1. 鍼灸治療で全身の状態を改善

自律神経失調症の治療に鍼灸治療の効果があった報告例は数多く見られます。鍼灸治療は自律神経の不調に対し効果があるツボを鍼で刺激し、エネルギーの元といわれる「気」の流れを改善することで、自律神経の不調を整えます。

自律神経失調症改善で刺激される主なツボは以下の通りです。

頭から手や足まで、体全体のツボを刺激して、全身の血流や気の流れを改善し、不調を取り除き、自然治癒力を高めることで自律神経の不調も改善されます。

3-2. 鍼灸の効果の具体例

自律神経をコントロールしているのは、脳の視床下部という部位といわれています。鍼灸治療でツボを刺激することで、身体全体の血流をアップさせ、血の巡りをよくし、視床下部の脳血流が増えることで、自律神経を活発にコントロールできるようになります。

また、自律神経失調症では息苦しさや過呼吸に、異常発汗、のどの違和感のような呼吸器に関連する不調がよく見られます。このような症状には、呼吸の乱れを調整するツボを刺激することで、深く呼吸ができるようになり、酸素の摂取が増え、脳に酸素が充分に行きわたり、気持ちも安定するようになります。

3-3. 全身の血流と気の巡りの改善

自律神経失調症で発症する、動悸やめまいに、耳鳴り・冷え性・起立性調節障害・ふらつきなどは、身体の循環機能の不調です。血液がスムーズに流れていなかったり、気の流れが悪かったりして、老廃物が体内に滞留している可能性があります。このような場合は、身体の循環を改善するツボを刺激し体内循環を改善することで、めまいやふらつきなどが改善できます。

4. まとめ

身体全体をコントロールする自律神経の不調は、身体各部分にまで不調をおよぼします。そんな自律神経の不調には、身体全体を一つの宇宙とみる東洋医学の鍼灸治療が有効です。鍼灸治療は不調が顕著な部分だけを治療するのではなく、身体全体を整え、自然治癒力を高めて元気な状態に戻します。鍼灸治療は全身治療といえます。

「はり・きゅう たかこの鍼」は、兵庫県宝塚市にあります。JR中山寺駅徒歩1分と駅近の鍼灸院です。東洋医学の中心である、身体を根本から治す治療を常に目指し、患者さんのその日の体調にあわせたオーダーメイド型の鍼灸施術を心がけています。

女性鍼灸師ならではの細部まで気配りができる施術がご好評をいただいております。女性特有の症状に困っておられる方は、ぜひ、当医院へお越しください。どのようなこともご相談を承り、一緒に改善しましょう。